Jabra Speakは、Jabraから発売されているスピーカーフォンシリーズです。
スピーカーフォンは集音マイクとスピーカーが一体型となっている機器で、普段利用・仕事利用と幅広く利用することができます。
企業で導入されているイメージが強いですが、昨今ではリモートワークやテレワーク、在宅ワークが広く普及している影響もあり、個人需要が上昇しています。
Jabraから販売されているスピーカーフォンにはJabra Speak 410、510、710、750、810の5種類が存在します。(数字が上がるほど値段・機能・音質が向上)
この記事では、Jabraから発売されているモデルの中でも人気があるJabra Speak 710と下位モデルであるJabra Speak 510について、スペックを中心に比較内容をまとめています。
- Jabra Speak 510と710の基本スペック、オーディオ性能の比較
- Jabra Speak 710にしかない特徴
基本スペックを比較
外観は大きく異なり、価格差も20,000円と大きいです。
機能を除いた大きな違いは「重さ」「Bluetooth規格」「付属品」となります。
重さはJabra Speak 710が100g程重い値となりますが、机の上に置いて使用することが多いスピーカーフォンでは特に気にする必要はないでしょう。
ただ、自宅から会社へ「持ち運んで利用する」ことを想定している場合は、Speak 510の軽さは大きなメリットになります。
Bluetooth規格はJabra Speak 710のほうが新しい規格ではありますが、USB接続をメインとして使用する場合は気にする必要はないです。
付属品については、Jabra Speak 710にはBluetoothアダプターが付属しています。
このアダプターは使用している端末(パソコン)がBluetoothレシーバーを内蔵していない場合に必須となります。(Jabra正規品のアダプターは別売りもしています。)
▼ Jaba Speak 510とJabra Speak 710の基本スペック比較表
諸元表の大きな違いは重さ
基本的には似たスペックとなっていいますが、重さについてはJabra Speak 710は510の1.5倍になります。
機能についての詳細は後述しますが、以下の理由から重さが異なります。
- 710にはHiFi grade speaker機能を搭載(消費電力多い)
- バッテリー駆動時間を伸ばすために710は510よりも大きいバッテリーを使用
Jabra Speak 710はJabra Speak 510よりも多くのスピーカーを内蔵しているため、比較するとバッテリー消費が大きくなります。
Jabra Speak 710はバッテリー容量をJabra Speak 510よりも大きくすることで、機能を強化しながらバッテリー駆動時間を維持しています。
Jabraの認定について解説
認定欄を確認するとJabra Speak 710には「MS Teams」「Skype」など記載がありますが、認定されていない場合でも問題なく使用できます。
認定アプリケーションを使用する場合に最適化しているため、MS Teamsをメインの会議ツールとして利用する場合はMSモデルを選ぶようにしましょう。
個人所有でJabra Speak 710 UCモデルを使用していますが、以下のアプリケーションについては問題なく利用することが確認できています。
- MS Teams
- Skype
- Zoom
- WebEx Teams
- Cisco WebEX Meeting
- Line通話(Android,MacOX)
- スマートフォンでの通常通話
スピーカーフォンはオーディオ機器であるため、パソコンやスマートフォンと接続して音が出力されない・マイク利用で相手に声が聞こえないなどの症状がでれば初期不良の可能性やパソコン、スマートフォン、相手側の機器を疑いましょう。
認定されていないからと言ってそのアプリは利用できないということはありません。
MSモデルの特徴
・MS 対応機種をデフォルトの通信デバイスとして自動的に選択。
・Microsoft Teams の LED 通知を Jabra デバイス上で見ることができます。
・Jabra デバイスの専用の Microsoft Teams ボタンにより、コンピュータ上の Microsoft Teams とデバイスとの間の操作が可能になります。
・複数の MS デバイスがある場合は、着信通話の応答に使用されていたデバイスに対し優先してオーディオが送信されます。
引用元:Jabra
オーディオ性能を比較
オーディオ(主にBluetoothのプロファイル)の比較結果です。
▼ Jabra Speak 510とJabra Speak 710のオーディオ性能比較表
Speak 510 Version | Speak 510 SNR | Speak 710 Version | Speak 710 SNR | 補足 | |
---|---|---|---|---|---|
HFP (Hands-Free Profile) | 1.2 | – | 1.2 | – | ハンズフリー通話可 ヘッドセット通信可 |
HSP (Headset Profile) | 1.6 | – | 1.6 | – | HFPの下位互換 |
A2DP (Advanced Audio Distribution Profile) | 1.2 | – | 1.2 | – | データを受信しながら再生 高音質のステレオ音声を伝送 |
AVRCP (Audio/Video Remote Control Profile) | – | – | 1.5 | – | リモコン操作可 |
信号対雑音比 (signal-to-noise ratio) | – | +70db | – | +70db | 信号成分中に含まれる雑音の量 |
ステータス上はJabra Speak 510もJabra Speak 710もほぼ同様です。
基本スペック、オーディオ性能ともにもカタログ上は同じです。
ではJabra Speak 710がJabra Speak 510の上位機器扱いとなっている点はどの部分になるのでしょうか?
次項から解説していきます。
Jabra Speak 510と710の共通点
基本スペックやBluetoothプロファイル以外にも、Jaba Speak 510とJabra Speak 710の共通点はいくつかあるため紹介します。
- 無指向性マイク
- デジタル信号処理(DSP)技術
- ワイドバンドオーディオ/HD音声
無指向性マイク
360度から集音します。
※Jabra Speak 710では510と比較してグレードアップしています。
High performing Omnidirectional microphone:高性能全方向性マイク
デジタル信号処理(DSP)テクノロジー
=エコー/ノイズキャンセリング。最大音量レベルでもエコーの発生や音のゆがみを抑えたクリアなサウンドにします。
ワイドバンドオーディオ/HD音声
=音声を高音質に出力します。
機能スペックの共通点を確認すると、Jaba Speak 510でも十分にスピーカーフォンとしての役割を果たすことができることがわかります。
Jabra Speak 710にしかない特徴
これまでの比較だと、Jabra Speak 710を選ぶ理由や価格差について納得できる部分は無いことになりますが、Jabra Speak 710には次の大きな特徴があります。
- HiFi grade speaker 搭載
- 自立できる
それぞれ解説していきます。
HiFi grade speaker
Jabra Speak 710のデータシートには以下のように記載されています。
Ideal for outstanding voice, music and multimedia experience with more speaker power and output
出典:Jabra Speak 710 Datasheet
日本語訳すると、多くのスピーカーを搭載し、パワーを上げることで音声・音楽などを最適に出力するというものです。
Jabra Speak 710が小型でありながらも、高音質で迫力のある音を出力することができる理由になります。
つまり、Jabra Speak 710はJabra Speak 510と比較してスピーカー自体の性能が高いということになります。
スタンドで自立できる
Jabra Speak 510では自立させることができませんが、710であればスタンドを用いて自立させることができます。
自立できることによるメリットは2つです。
- スピーカーの穴にほこりが溜まりにくくなる
- 音を出す方向を簡単に調整することができる
Jabra Speak 710に関してはこちらの記事で詳細レビューを掲載しているため参考にしてください。
Jabra Speak 510 vs Jabra Speak 710 まとめ
この記事ではJabra Speak 510とJabra Speak 710の機能・特徴の比較を行いました。
2つとも高性能なスピーカーフォンですが、オーディオスペックや使い勝手の良さからJabra Speak 710が上位機器の立ち位置になります。
どちらを選んだほうが良いのかは使用する目的や予算によって変わりますが、以下のような基準になります。
- 高性能のスピーカーフォンが欲しい
- 基本的にはWeb会議などで通話目的で使用する
- 高性能、高音質のスピーカーフォンが欲しい
- Web会議だけでなく、動画や音楽鑑賞でも音を楽しみたい